25年程ぶりに会う従姉とその娘と一緒に半日を過ごした。
血縁って不思議だ。
遠い昔に遊んでもらったお姉ちゃん。
大人になって再会しても、ちゃんとお姉ちゃんとして接してくれる。
友だちとも家族とも違う視点で、斜めの関係から真剣にわたしの病気について考えてくれた。
国際結婚をして、イギリスで暮らす彼女の意見は、ストレートで、独創的で、納得のいくことばかりだった。
いままで交流がほぼなかった彼女と、こんなに長く深く話すことが出来たことが奇跡のようだ。 


「どんな身体でも真美は真美なんだから、それを受け止めてくれるひとと一緒に生きて欲しい」
そう言ってくれた彼女の言葉が嬉しかった。
もちろん、簡単なことじゃない。
でも、彼女のその価値観は、じぶんがそうありたいと願うことに限りなく近く、勇気づけられた。 


乳癌の組織検査の結果を聞くまであと一週間。
じぶんがどのような選択をするべきか、ある程度、決意して受け止めたいと思っている。
温存すべきか、全摘出すべきか。
再建すべきか、整形すべきか、しないべきか。
どれほどの選択肢が用意されるかわからないけれど、心構えは必要だと思う。 


今日、従姉にじぶんの胸のうちを打ち明けたおかげで、気づけたことがたくさんあった。
ゆめを描くことは大切なこと。
前へ進む原動力だから。
でも、あゆみは一歩一歩だ。
可能なことから取り組むしかない。
そして、一瞬一瞬を大切にしていれば、必ず未来は開ける。 


現代の医学では、癌の再発率は決して低いとは言えない。
これから長い闘いが始まる。
癌との付き合いが始まる。
いや、すでに始まっている。
でも、あきらめない。
しぶとく、生き抜くことに知恵を尽くそう。
生きてさえいれば、出来ることが無限にあるのだから。 


今日という日も良い一日だった。
生きることを真剣に考えた貴重な一日だった。 


明日もそんなふうに生きていたい。
3年後も、5年後も、10年後も生きていたい。
大切なひとたちと、素敵な時間を積み重ねていきたい。 


ふと鏡を見て、わたしは以前より綺麗になったと思った。
こんなわたしを愛してくれるひとたちと、生きていこうと思った。